イタリア料理にはパスタやピザのほかにも、日常的に親しまれるおいしい料理がたくさんあります。特に「スップリ」は、日本でもじわじわと人気が広がってきているライスコロッケのひとつです。しかし、スップリとよく似た「アランチーニ」との違いが分からなかったり、おいしく作るコツが知りたいという方も多いのではないでしょうか。
今回は、スップリの基本や歴史、日本での人気の理由、そして家庭で作れるレシピやアレンジまで、分かりやすくご紹介します。食卓やパーティー、普段のごはんにも役立つアイデアが満載です。
スップリとはイタリアの伝統的なライスコロッケ

スップリはイタリア、特にローマで愛されている伝統的なライスコロッケです。見た目はおにぎりのようで、中にはとろけるチーズが隠れています。パリッとした衣の食感と、やさしいご飯の味わいが魅力の一品です。
スップリの基本と特徴
スップリは、炊いたご飯にお肉やトマトソース、チーズなどを加えて丸め、パン粉をまぶして揚げる料理です。中からチーズがとろけ出す食感が特徴的で、外側はサクサク、中はしっとりとした仕上がりになります。冷めてもおいしいので、イタリアではおやつや軽食として親しまれています。
ご飯を使うことで腹持ちがよく、パーティーやホームパーティーの一品にもぴったりです。手軽につまめるため、小さなお子さんから大人まで楽しめるのも魅力のひとつです。
スップリとアランチーニの違い
スップリとアランチーニは、どちらもイタリアのライスコロッケですが、発祥地や具材、形に違いがあります。スップリは主にローマ地方で生まれ、細長い俵型の形が多いです。具材にはトマトソースを絡めたご飯とモッツァレラチーズがよく使われます。
一方、アランチーニはシチリア地方が発祥で、コロッとした丸い形が一般的です。中身はハムやミートソース、グリーンピースなどが入ることが多く、味付けも地方色が豊かです。見た目と食感、具材の違いで、食べ比べてみるのも楽しみのひとつです。
名称 | 発祥地 | 主な形と具材 |
---|---|---|
スップリ | ローマ | 細長い俵型・トマトソース+チーズ |
アランチーニ | シチリア | 丸型・ミートソースや野菜など |
名前の由来とローマ発祥の歴史
スップリという名前は、「サプライズ」を意味するフランス語の「シュルプリーズ」から来ていると言われています。その名の通り、割ると中からチーズがとろりと出てくるサプライズ感が名前の由来です。
ローマでは19世紀ごろから庶民の間で親しまれてきた歴史があり、今でも街角のフリット屋(揚げ物専門店)やバールで手軽に食べることができます。伝統の味を守りつつも、近年はさまざまなアレンジも登場し、ローマっ子のソウルフードとなっています。
日本で人気の理由と広まった背景
スップリが日本で注目される理由は、親しみやすい味とおにぎり感覚で食べられる手軽さにあります。日本人にとってご飯を使った料理はなじみ深く、普段の食卓にも取り入れやすい点が支持されています。
また、イタリアンレストランやカフェのメニューに登場したことや、SNSで手作りスップリが話題になったことから、家庭でも作る人が増えました。冷蔵庫にあるものでアレンジができることも、人気が高まっている背景のひとつです。
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スップリの代表的なレシピとアレンジ

スップリは本場レシピを再現するだけでなく、家庭で簡単にアレンジできるのが魅力です。余ったご飯や和風の食材を使うアイデアも多く、幅広い世代におすすめできます。
本場ローマ風スップリの作り方
ローマ風スップリは、トマトソースで味付けしたご飯を使うのがポイントです。まず玉ねぎやひき肉を炒め、トマトソースを加えて煮詰めます。そこにご飯を加えて軽く炒め、冷ましておきます。冷めたご飯を俵型にまとめ、中心にモッツァレラチーズを入れて包みます。
次に、小麦粉・溶き卵・パン粉の順につけて、170~180度の油で揚げていきます。衣がきつね色にカリッと仕上がれば完成です。作りたてはもちろん、冷めてもおいしくいただけます。
余ったご飯で作る簡単スップリ
冷ごはんが余った時にも、スップリは手軽に作ることができます。余ったご飯にケチャップや少量のトマトソース、好みの具材(刻んだハムやコーンなど)を混ぜ、俵型にまとめます。中心にとろけるタイプのチーズを入れましょう。
衣は市販のパン粉を使ってもOKです。小麦粉・卵・パン粉を順につけ、フライパンで少なめの油で揚げ焼きにしても手軽です。おにぎり感覚で作れるので、忙しい日の時短メニューやお弁当にも最適です。
ミートソースやチーズ入りのアレンジ例
スップリは、トマトソースだけでなく市販のミートソースを使ってもおいしく仕上がります。ご飯に温めたミートソースと粉チーズを混ぜるだけで、コクのある味わいを楽しめます。中に入れるチーズは、モッツァレラ以外にもプロセスチーズやチェダーチーズなど好みでアレンジできます。
また、ピザ用チーズを数種類ミックスすると、より濃厚な味わいになり食べごたえもアップします。家族の好みに合わせて組み合わせを変えてみるのもおすすめです。
アレンジ例 | 使うご飯 | 中に入れる具 |
---|---|---|
ミートソース風 | ミートソース | モッツァレラ等 |
チーズ三種ミックス | 白ご飯+粉チーズ | ピザ用チーズ |
ひじきや和風素材を使った変わり種スップリ
和風のスップリも、家庭の冷蔵庫にある材料で簡単に作ることができます。たとえば、ご飯にひじき煮やきんぴらごぼうを混ぜ、中心にプロセスチーズを入れて俵型にまとめます。衣をつけて揚げれば、和と洋のバランスが楽しめる一品に仕上がります。
ほかにも、しらすや青じそ、梅干しを細かく刻んでご飯に混ぜるアレンジもおすすめです。揚げることで香ばしさが増し、お子さんも食べやすい和風コロッケとして活用できます。
スップリを美味しく作るコツとポイント

スップリは、ちょっとした工夫を加えるだけで、見た目も味も本格的に仕上がります。ポイントを押さえておけば、初めてでも失敗しにくくなります。
パン粉や衣のサクサク感を出す方法
スップリの魅力は、外側のパリッとした衣にあります。サクサク感を出すには、パン粉の種類やつけ方が大切です。できれば細かめのパン粉を使い、衣をしっかりつけることで油はねが少なくなり、きれいに揚がります。
また、衣をつけた後に冷蔵庫で10分ほど寝かせると、はがれにくくなります。油に入れる直前に、もう一度パン粉を軽く押し付けると、よりサクサクの食感になります。
ご飯と具材のバランスと包み方
ご飯とチーズや具材のバランスもポイントです。ご飯が多すぎると中のチーズが少なく感じてしまうため、中心にしっかりチーズを入れることを意識しましょう。ご飯の量は小さめの手のひらにのる程度が目安です。
包む際は、手を軽く水で湿らせると、ご飯が手につきにくくなります。チーズを包んだら、しっかりと形を整えて隙間ができないようにすると、揚げた時にチーズが出てしまうのを防げます。
揚げ油の温度と揚げ時間の目安
スップリをカラッと揚げるには、油の温度管理が重要です。170~180度の中温が目安で、衣がきつね色になったらOKです。油が低すぎるとべちゃっとなり、高すぎると中まで温まる前に衣だけ焦げてしまいます。
揚げ時間は1個あたり約3~4分です。転がしながら全体に均一に火を通すようにしましょう。多めに作る場合は、数回に分けて揚げると温度が下がりにくくなります。
作り置きと冷凍保存のポイント
スップリは作り置きや冷凍保存にも向いています。揚げる前に形を作り、衣をつけた状態でラップや保存袋に入れて冷凍しておくのがコツです。食べる時は凍ったまま油で揚げるか、オーブンで焼くとカリッと仕上がります。
作り置きしたスップリは、冷蔵なら2~3日、冷凍なら2週間を目安に使い切ると安心です。食べたい分だけ気軽に調理できるので、お弁当やおやつにも重宝します。
スップリを楽しむおすすめシーンとペアリング

スップリは、さまざまなシーンで楽しめる料理です。パーティーや家族団らん、飲み会の一品としても活用できます。飲み物との相性も抜群です。
イタリアンの前菜やパーティーメニューに
スップリは、イタリアンのコースやビュッフェの前菜におすすめです。小さめに作れば取り分けやすく、見た目も華やかになります。パーティーのフィンガーフードとしても定番で、手軽につまめるのが人気の理由です。
ほかの前菜と一緒に盛り合わせれば、食卓がにぎやかになります。トマトやオリーブ、ハムなどと合わせると、さらにイタリアらしい雰囲気が楽しめます。
子どもや家族と一緒に作って楽しむ
スップリ作りは、家族みんなで楽しめる料理です。ご飯を混ぜて丸めたり、チーズを包んだりする工程は、小さなお子さんでも手伝いやすいです。自分で作ることで食への関心も高まり、食卓での会話も増えます。
休日や記念日のおうちイベントにもぴったりです。具材を変えてオリジナルスップリを作るのも盛り上がります。
ワインやビールとの相性と飲み物の選び方
スップリは、ワインやビールなどアルコールとの相性が良いのも特徴です。特に軽めの赤ワインやロゼ、スパークリングワインが合います。ビールは、すっきりとした飲み口のものがおすすめです。
飲み物 | 相性の良いスップリ |
---|---|
赤ワイン | ミート系 |
スパークリング | 和風やチーズ系 |
ビール | どのアレンジも |
ノンアルコール派なら、炭酸水やレモンソーダなどさっぱり系の飲み物がよく合います。
人気店や通販でも味わえるおすすめ情報
スップリは、人気のイタリアンレストランでも提供されているほか、最近では専門店や通販でも手軽に購入できます。行列ができるローマ風ピッツェリアや、イタリア惣菜店などで本場の味を楽しむことができます。
また、冷凍スップリの通販を利用すれば、家庭でも気軽に本格的な味を再現できます。忙しい方や手作りが難しい時にも便利です。気になるお店や商品をチェックしてみるのもおすすめです。
まとめ:スップリで味わうイタリアの食文化と家庭の温かさ
スップリは、イタリア・ローマの伝統が息づく家庭的な料理です。シンプルな材料とやさしい味わいで、世代を問わず愛されています。日本の食卓にも取り入れやすく、アレンジ次第で幅広い楽しみ方が広がります。
家族や友人と一緒に作ったスップリは、食べる人の笑顔を引き出してくれるはずです。普段のごはん、パーティー、特別な日など、さまざまなシーンでイタリアの温かい食文化を感じてみてください。
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