海外旅行や留学を計画している方、イタリア文化に興味がある方にとって、現地の祝日はとても重要なポイントです。どんな日が休みになるのか、現地でどんな過ごし方をしているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
イタリアの祝日は日本と異なる部分も多く、文化や習慣を知っておくことで、より充実した滞在や旅行が楽しめます。この記事では、イタリアの代表的な祝日やその背景、旅行者が注意したい点や現地ならではのイベント・食文化まで、分かりやすく解説します。
イタリアの祝日とはどんな日か特徴やカレンダーでわかりやすく解説

イタリアの祝日は、宗教行事や歴史的な出来事を記念する日が多く、国民にとって大切な意味を持っています。現地では祝日ごとに独特の過ごし方があり、都市によって休みの日が異なることもあります。
イタリア全土で共通する主な祝日一覧
イタリアには全土で共通して祝われる祝日があります。これらは主に宗教的な意味や国家の記念日に基づいたものです。代表的な祝日とその現地名、読み方を以下の表にまとめました。
祝日名(日本語) | 現地名(イタリア語・読み方) | 日付 |
---|---|---|
元旦 | Capodanno(かぽだんの) | 1月1日 |
イースター | Pasqua(ぱすくあ) | 移動祝日 |
解放記念日 | Festa della Liberazione(ふぇすた でっら りべらつぃおーね) | 4月25日 |
共和国記念日 | Festa della Repubblica(ふぇすた でっら れぷぶりか) | 6月2日 |
フェラゴスト | Ferragosto(ふぇらごすと) | 8月15日 |
クリスマス | Natale(なたーれ) | 12月25日 |
これらの祝日は全国的に学校や多くの職場がお休みとなります。また、祝日が日曜日に重なると振替休日は基本的にありません。イースターのみ、毎年日付が変動します。
各都市ごとに異なる守護聖人の祝祭日
イタリアでは町や都市ごとに「守護聖人(Patrono/ぱとろーの)」がいます。各都市はその守護聖人をたたえる日を特別な祝日としてお祝いします。たとえば、ローマは聖ペトロと聖パウロの日(6月29日)、ミラノは聖アンブロージョの日(12月7日)です。
この都市ごとの祝祭日は、地元の人々にとって非常に重要です。学校や多くの企業が休みになり、街では宗教行事やパレードが開催されます。旅行者にとっては伝統的な雰囲気を体験する絶好の機会となりますが、観光施設の営業状況には注意が必要です。
2025年のイタリアの祝日カレンダー
2025年のイタリアの主な祝日をカレンダー形式でまとめました。旅行や留学の計画に役立ててください。
月 | 祝日・行事 | 日付 |
---|---|---|
1月 | 元旦(Capodanno) | 1日 |
3月〜4月 | イースター(Pasqua) | 4月20日(予定) |
4月 | 解放記念日(Festa della Liberazione) | 25日 |
5月 | メーデー(Festa dei Lavoratori/ふぇすた でい らぼらとーり) | 1日 |
6月 | 共和国記念日(Festa della Repubblica) | 2日 |
8月 | フェラゴスト(Ferragosto) | 15日 |
11月 | 諸聖人の日(Tutti i Santi/とぅってぃ い さんてぃ) | 1日 |
12月 | 聖母無原罪の日(Immacolata Concezione/いんまころーた こんちぇつぃおーね) | 8日 |
12月 | クリスマス(Natale) | 25日 |
12月 | 聖ステファノの日(Santo Stefano/さんと すてふぁの) | 26日 |
特にイースターは毎年日付が変わるため、公式カレンダーで事前に確認するのがおすすめです。
日本の祝日との違いやユニークなポイント
イタリアと日本の祝日は、意味や過ごし方にいくつか違いがあります。日本では国民の祝日が一年を通して満遍なく配置されていますが、イタリアは宗教に由来する祝日が多く、夏や年末年始に集中しがちです。
例えば、イタリアのフェラゴストは夏のバカンス文化と深く結びついており、多くのお店や企業が長期休暇を取ります。一方、日本のゴールデンウィークやお盆は帰省や家族での時間を大切にする傾向があります。また、イタリアでは守護聖人の日が都市ごとに設けられている点も独特です。
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イタリアの祝日ごとの意味や歴史を知ろう

イタリアの祝日は、ただの休日ではなく、その背景に深い意味や歴史が隠されています。それぞれの祝日がどのような由来を持つのかを知ることで、現地の文化や人々の価値観への理解が深まります。
元旦やイースターなど主要祝日の由来
元旦(Capodanno)は新しい年の始まりを祝う日で、日本と同じく家族で過ごすことが多いです。夜には花火やパーティーが各地で開催されます。
イースター(Pasqua)はキリスト教最大の祝祭で、イエス・キリストの復活を祝います。イタリアでは教会でのミサや家族との食事が中心です。子どもたちにはチョコレートの卵(ウオーヴァ・ディ・パスクア/うおーゔぁ でぃ ぱすくあ)が贈られるのが特徴です。
解放記念日や共和国記念日の歴史的背景
解放記念日(Festa della Liberazione)は1945年のナチスドイツからの解放を記念する日です。多くの都市で集会やパレードが行われ、平和と自由の大切さを改めて考える日となっています。
共和国記念日(Festa della Repubblica)は1946年にイタリアが王政から共和国へ移行したことを記念しています。この日はローマでの軍事パレードが有名で、多くの国民がテレビで見守ります。どちらの祝日も、イタリアの現代史と国民のアイデンティティに密接に関わっています。
フェラゴストやクリスマスの過ごし方
フェラゴスト(Ferragosto)は8月15日に祝われ、紀元前のローマ時代から続く夏の休暇文化です。この日を中心に家族や友人とバカンスに出かけるのが一般的です。多くの企業やお店が長期休暇に入り、町が静かになることもあります。
クリスマス(Natale)は家族団らんの時間として大切にされます。24日の夜から25日にかけてごちそうを囲み、プレゼント交換が行われます。ミサに参加したり、伝統菓子のパネットーネ(Panettone/ぱねっとーね)やパンドーロ(Pandoro/ぱんどーろ)を味わうのも習慣です。
意外と知られていない祝日の起源
イタリアには、日本人にはあまり馴染みのない祝日も存在します。たとえば、聖母無原罪の日(Immacolata Concezione)は、マリアが罪なくして生まれたことを記念しています。この日はクリスマス準備の始まりとされ、町にイルミネーションが灯り始めます。
また、聖ステファノの日(Santo Stefano)はクリスマスの翌日で、初代殉教者を記念します。家族や親戚と再び集まり、クリスマスの残り物を食べてのんびりと過ごすのが伝統です。
旅行や留学前に知っておきたいイタリアの祝日の注意点

イタリアの祝日を知らずに旅行や留学を計画すると、思わぬトラブルや不便を感じることがあります。現地の営業状況や交通機関の動きなど、事前にチェックしておきたいポイントを押さえましょう。
祝日に銀行や郵便局は営業しているか
イタリアの祝日には、銀行(Banca/ばんか)や郵便局(Posta/ぽすた)は原則として休業します。ごく一部の大都市で例外がある場合もありますが、取引や郵便の手続きはできません。
そのため、現金の引き出しや書類の手続きが必要な場合は、祝日前に済ませておくことが大切です。ATMは稼働していますが、混雑することもありますので注意しましょう。
祝日にお店やレストランは開いているか
多くのスーパーマーケットや専門店は祝日に休業することが一般的です。ただし、観光地の中心部や駅、空港にある店舗は営業している場合があります。レストランについても、地元客向けのお店は休業が多いですが、観光地では営業を続けるところも増えています。
事前にウェブサイトや現地の掲示で営業時間を確認すること、予約が必要な場合は早めに連絡を取ることが安心につながります。祝日限定メニューを出すレストランもあるので、特別な食事体験を楽しむチャンスです。
公共交通機関や観光施設の運行状況
祝日は公共交通機関(バス、地下鉄、鉄道)の本数が減る場合があります。特に地方都市や小さな町では、日曜祝日ダイヤで運行されるため、移動の計画をあらかじめ立てておく必要があります。
主要な観光施設は祝日でも開館していることが多いですが、年末年始や特定の祝日に休館する場所もあります。公式サイトや観光案内所で最新情報を確認しましょう。
祝日に旅行や留学するときのおすすめプラン
イタリアの祝日は現地ならではの特別な体験ができる絶好の機会です。たとえば、守護聖人の日には各都市で伝統的なパレードや宗教行事を見学できます。フェラゴストやクリスマスシーズンには、地元のレストランで特別メニューを味わったり、マーケットやイベントを楽しむのもおすすめです。
ただし、交通や宿泊施設の混雑には注意が必要です。早めの予約や、現地の祝日スケジュールに合わせた計画作りが、ストレスの少ない旅や留学生活につながります。
地域ごとのイタリアの祝日と各都市の特徴

イタリアは国全体の祝日だけでなく、地域や都市ごとに個性的な祝い方が根付いています。都市ごとの守護聖人の日や伝統行事を知ることで、よりディープなイタリアを体験できます。
ローマやフィレンツェなど主要都市の守護聖人の日
ローマの守護聖人は聖ペトロと聖パウロ(Santi Pietro e Paolo/さんてぃ ぴえとろ え ぱおろ)で、6月29日には教会で盛大なミサが行われます。花火や特別な市場も開かれ、地元の人でにぎわいます。
フィレンツェでは、6月24日に洗礼者ヨハネ(San Giovanni Battista/さん じょばんに ばってぃすた)の祝日があり、歴史あるパレードや中世のスポーツイベント「カルチョ・ストーリコ(Calcio Storico/かるちょ すとーりこ)」が名物です。
ミラノやナポリの特有な祝祭とイベント
ミラノの守護聖人は聖アンブロージョ(Sant’Ambrogio/さんと あんぶろーじょ)で、12月7日に記念行事が行われます。この日は有名なスカラ座でオペラの新シーズンが始まる日でもあり、文化的にも重要です。
ナポリでは9月19日、守護聖人サン・ジェンナーロ(San Gennaro/さん じぇんなーろ)の日が祝われます。聖堂での宗教儀式とともに、伝統菓子や市場が並び、街全体が祝祭ムードに包まれます。
地域別に異なる祝日の楽しみ方
北イタリアと南イタリアでは祝日の雰囲気や過ごし方に違いがあります。北部では教会での厳かなミサや家族での食事が中心ですが、南部では屋外パレードや音楽、屋台で盛り上がることが多いです。
また、小さな村ごとに独自の守護聖人祭や夏祭り(サグラ/sagra/さぐら)が開催されるため、地元の人と一緒に伝統行事を楽しめます。旅行の際には、各地域のイベントカレンダーを事前にチェックすると良いでしょう。
イタリア各地の祝日を体験できるおすすめ時期
イタリアの祝日は春から夏にかけて多く開催されます。特に5月から8月は、聖人祭やフェラゴストなど、各地で行事が集中します。クリスマスシーズン(12月)も、イルミネーションや伝統市、特別なミサで賑やかです。
観光シーズンを避けて落ち着いた雰囲気を楽しみたい方には、春の解放記念日や6月の守護聖人祭がおすすめです。混雑を避けつつ、現地の文化を体験できる絶好の時期です。
イタリアの祝日と食文化季節行事と伝統料理の楽しみ方
祝日はイタリアの食文化と深く結びついています。それぞれの行事にちなんだ伝統料理や季節限定のイベントを楽しむことができます。
イースターやクリスマスに食べる伝統料理
イースターには、ラム肉のロースト(Agnello arrosto/あにぇっろ あろーすと)やコロンバ(Colomba/ころんば)という鳩型のケーキが食卓に並びます。チョコレートの卵も子どもたちに大人気です。
クリスマスは、パネットーネ(Panettone/ぱねっとーね)やパンドーロ(Pandoro/ぱんどーろ)といった伝統的な菓子パンが不可欠です。地方によってはトルテッリーニ(Tortellini/とるてっりーに)入りのスープや、魚料理を中心にしたメニューもあります。
祝日に開催される各地のイベントやパレード
イタリアの祝日には、各都市で多彩なイベントやパレードが催されます。たとえば、ローマの共和国記念日には軍事パレード、フィレンツェの洗礼者ヨハネの日には歴史衣装の行列、ナポリではサン・ジェンナーロ祭の屋台が並びます。
これらのイベントでは、地元の伝統料理やお菓子の屋台が並び、音楽やダンスも楽しめます。観光客でも気軽に参加できるイベントが多いので、日程を合わせて訪れるのもおすすめです。
フェラゴストなど夏の祝日とバカンス文化
フェラゴストはイタリア人にとって一年で最も大切な夏の休暇です。8月には多くの人が海辺や山のリゾート地で過ごし、家族や友人とバーベキューやピクニックを楽しみます。
この時期は都市部のお店やレストランが長期休業する一方、リゾート地や観光地では賑やかなフェスティバルや花火大会が開催されます。日本の夏休みとは違った、イタリアならではのバカンス文化を体感できます。
祝日を満喫できるイタリアンレストランや市場情報
祝日には地元の食材や季節限定メニューを提供するレストランが増えます。観光客向けのレストランだけでなく、地元の人に人気のトラットリア(Trattoria/とらっとりあ)やオステリア(Osteria/おすてりあ)もおすすめです。
また、祝日に合わせて青空市場や特設の食フェスが開かれることも多いです。新鮮なチーズやハム、地方菓子などのお土産探しにもぴったりです。事前に現地のイベントカレンダーをチェックしておきましょう。
まとめ:イタリアの祝日を知って旅行や生活をもっと楽しもう
イタリアの祝日は、歴史や宗教、地域の伝統が色濃く反映された特別な日です。それぞれの祝日には独自の由来や過ごし方があり、旅行者や留学生にとっては現地の文化を深く味わう絶好のチャンスとなります。
旅行や留学の計画を立てる際は、祝日カレンダーや現地の営業情報を事前に確認しておくことで、トラブルを避けることができます。祝日にしか体験できないイベントや伝統料理、季節ごとの食文化も、イタリア滞在の思い出をより豊かにしてくれるはずです。
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